『息をのむように君と終わらせた』
p76/a5/2013.04.07
※息をのむように・・・の内容の解説です。本編またこの同人誌の内容のネタバレを含みますので未読の方は注意してください



今まで描いた作品の中でおそらく一番ネームの時間がかかった作品だったと思います
ちょうど一年前に春の穏やかな気候を感じながらこもってひぃひぃ言いながらずっと描いていました
しんどかったです
この作品無駄に長いし無駄にわけわからんしすごくはずかしい話です!!!
だから今までずっと読まずに一年間封印していましたが久々に読んだら相変わらず意味不明だけど頑張っていた記憶は
色々思い出して懐かしくなったのでここに色々描かせてもらいます


今まで狛枝について本を描いていた中で一貫したテーマが実はあって....
狛枝殺す!とかではなく自分の幸運とか幸せとかそういうのに正面から向き合ってほしい、つまりは成長してくれ凪斗。それが君の本当の幸せになるから!!多分
が全体のテーマです
アイランドモードのラストの精神状態にパラレルなしに本編後どうもっていくかを描きたかったんです
本編の狛枝クンの自殺には色々持っていかれましたからね....
あれは狛枝の勝利ともとれますが私の中ではただ逃げているようにしか見えなかったので今回もねちっこく狛枝を追い詰めました
ちなみに作業BGMはつっこさんの『箱庭』
かなり歌詞に内容も影響されています


長い前置きを置いて本題に入りますが、前作でも狛枝の幸せについて描いたしあれは多分メリバといいつつ割とハピエンな気がします
けれどこれはハピエンよりの軽いメリバを目指しました
前作は二人とも今後一緒に生きていくと思いますが、今回は殺しました。心中描いてみたかったんです
ただあとがきでも描きましたが、殺すって生かすよりも難しいんだね
思うようになかなか二人が動いてくれなくて、私が死ぬかと思いました
あと前作の反省点である、日向クンの考え?心情も描くようにあがきました
描けたかな〜描けてないよね。うんとてもむずかしかたよ〜


細かい設定は本編後で狛枝だけが目覚めてない世界です
日向クンはカムプロの影響で寿命が短くて死にかけな状態です
けれど死ぬ前に狛枝にどうしても会いたくて、どうしても彼をプログラム世界から引きづり出したかったので無理してプログラム世界に入って助ける!といった流れです
さてさて私も少し疑問な日向クンはいつ死んだのか?というかなぜ死んでいたのか?という問題ですが
皆さん江の島アルターエゴ思い出して下さい
天才カムクラ日向クンは生きている時に自分のアルターエゴを作って、それでプログラム精神世界へゴーってな感じです
最初はカプセルで寝ていて生きていましたが助ける?狛枝を呼び掛けて説得するのに時間がかかってカプセル中で肉体が死んでしまい、アルターエゴに切り替わったというご都合設定
作中にそれを説明すべきだったとは非常に思いますがうまく入れることが出来なかったんです....


だから狛枝が目覚めて現実世界に戻れる状態になっても、肝心の自分がもう死んでいて狛枝と一緒には暮らすことができないので
ずるずる一緒にいるのを延ばしてしまいました。そして二人はずっと電脳世界でめでたし。めでたし。というおわり方もありだとは思いましたが
私の中の日向クンは男前なのでそれはしませんでした
作中で日向クンが狛枝に、「じゃあ狛枝の希望って何だよ?」ってえらそげに説教して
「だって寂しいだろ!狛枝も俺も」といきなり泣き出すわけわからん日向クン情緒不安定なシーンがありますが
これが私が狛枝に一番言いたかったことで、描きたかったシーンの一つでもあります
あと描きたかったのは狛枝が死ぬ所
そこだけは描けて満足でした


あとは順を追って説明していきます
まず冒頭の江の島がいきなり出てくるところ
これ何の意味もありません!
ただ映画っぽいわけのわからない掴みを描いて見たかっただけです
だから狛枝の悪夢ということで
一応この時点の狛枝は荒んでいるし病んでいるのでこういった夢をよく見るのでしょうね(適当)


狛枝クンは現実世界だと思っていますが実はまだプログラム世界の日向クンの部屋から始まります
ちなみにこの時点で日向クンはカプセル内で死んでいるのでアルターエゴ日向クン
鎖で監禁してあるのは私の趣味と、狛枝自殺防止のため
甲斐甲斐しく介護していますな、日向クン


いきなり狛枝の過去に飛びますが絶望に陥る前の平和な学園時代です
日向クンカムプロ直前期です


そしていきなり過去から戻り部屋へ
この日向クンはカムプロやら過去の自分やら色々トラウマから大好物の草餅が嫌いになっています
一度自分を捨てた日向クンですから自分の個性?好物である草餅みると色々思いだして吐くそうです
それを知っている狛枝は監禁されている鬱憤と、ストレスと、甘えから日向クンをネチネチ苛めます


まあなんやかんやあり日向クンが消えました
前半割とツン全開だったのが日向クンが消える〜ってなると焦る凪斗ですがツンデレです。うぜぇ
拳銃で幸運勝負しようと日向クンが言いだすのはロシアンルーレット勝負です
分かりにくいね


現実世界に戻り自由行動が許されるようになったなぎとんは拳銃片手に幸運勝負しようとします
が、死ねません
この時点の狛枝は、生きるの苦しいからシニタイ。もう生きる意味なんてない。しのぉって感じの心境でしたが
勝負に負けてなぜ負けたのか?なぜ生かされたのか?狛枝にとっての本当の希望は何かもう一度考えてほしいという日向クンの遺言を思いだして考えて
自分は苦しいから死ぬんじゃなくて、死んだら日向クンに会える!日向クンのこと好きだったから日向クンが今いない世界で生きている意味がないんだ〜と気付き死にます
本当にわかりにくいですね。ごめんなさい
つまり狛枝は日向クンが大好きだったんです。えんだぁあああああああああああああああああああ
そのことに気付いたから死ぬことを許されて死ねました
全ては日向クンがカムクラパワーを使って死後も運の操作をし狛枝をじわじわ自殺に追いやった恐ろしい黒幕だったのでーす
狛枝よりも日向クンの方が色々腹黒いというか大人なんです。あくまで私の中では....ぶっちゃけ狛枝はおそらく数年間眠っていてそこから時は止まっていますが
日向クンは狛枝が眠っている時もいっぱい傷ついて大人になっているわけですからね
ある意味狛枝以上に病んでいるかも。私の中では


死んで一緒になることが幸せな話を描きたかったのでこうしました
あとがきのあと学園時代の回想があって、そこから狛枝と日向クンが再会しています
色々思うことはあるでしょうがハッピエーンドです
描いている時生きるとか死ぬとか様々な考えを巡らせて描いた作品でした
本当考えすぎて私は卒業論文でも描いているのか?という心境になりましたが、こういうおわり方も生き方も私はありじゃないかなと思った論文です
一つを手に入れるために全てを投げ出すことで得られるものもあるじゃないですか?
だからといって自殺は反対ですが、これは一応ファンタジーほもなので許されるかと


最後にタイトルですが前作の『息をのむように君を殺せたらそれはきっとすばらしいこと』長い!とはリンクしていない別世界の話なのになぜタイトルが似ているかについて
それはパラレルだから〜
ゼルダの伝説の時オカで世界が救えなかった場合元祖ゼルダの伝説へ、時オカで世界が救えた場合トワプリへ歴史が流れるのと同じような感じです
分かりにくいですね
えっとまあ、前作のテーマ?哲学の授業で習った「自殺には二種類あって、一つはただ純粋に死にたくて死ぬ場合と
本当は生きたいけど現状が苦しいから解決策として死を選ぶ場合があり、前者は確実に死ぬことができるが後者は未遂で終わることが多い」
という話を掘り返します
前作のテーマといいつつ今作のテーマでもあるね
前作は後者の狛枝を取り扱った作品です。だからわりかしすんなり説得しやすいし厚生させやすいし、一回プログラム世界に入っただけで成功しています
今作は前者の狛枝。だから叩き起こすのに数年程時間がかかり、かなり無茶をして奇跡的に狛枝を起こしました
繋がってないけど私のなかでは繋がっています
結局二人とも死んだので、タイトルに終わらせたと入れました


本当にアホみたいに長くなりましたね
ここまで読んで下さった方何かいいことありますよ!ごめん、私にしかいいことない。すごく嬉しいです
自分の作品振り返れていい勉強になりました
作品描く時はいつも勉強です
こんな拙い作品を手にとっていただけたり読んでもらえたりして幸せです
これでこの作品とも区切りをつけました。本当学んだわ、色々
最後の作品は割と私の中では重くもなく軽いと思うのでまたいつかサクッと紹介したいです
それでは、それでは、ばいばい
2014.03.8